当社は代表の野口 圭登が2017年に共同創業したスタートアップです。
当社グループでは次世代Virtual esportsプロジェクト「ぶいすぽっ!」や、バーチャルミュージックプロダクション「RIOT MUSIC(ライオットミュージック)」、バーチャルアーティスト「HIMEHINA(ヒメヒナ)」等を運営するIP事業、メタバース学校「MEキャンパス」やFanTechプラットフォーム「FAVii」等を運営するPlatform事業、ゲームの上達に特化したオンライン教育事業「CR GAMING SCHOOL(シーアール ゲーミングスクール)」等を運営するesports事業をはじめ、XR事業、DX事業、Incubation事業と、幅広い領域で複数の事業を展開しています。
本日は当社の取締役執行役員である舩橋に、2023年9月期(以下、前期)を振り返りながら、2024年9月期(以下、今期)の挑戦について聞きました。
株式会社Brave group 取締役執行役員
舩橋 純
公認会計士
2009年に太陽有限責任監査法人に入所し、上場企業の法定監査を中心に、IPO準備アドバイザリー業務、財務デューデリジェンス業務、内部統制構築アドバイザリー業務等に従事。
2014年に公認会計士登録。2019年よりフリーランスとして複数社のファイナンスやバックオフィス支援を実施。
2020年に当社執行役員CFOに就任し、2022年7月にBrave group取締役 執行役員に就任。
以下、その他役員の兼務状況
・株式会社RIOT MUSIC 取締役(2023年10月に就任)
・株式会社MetaLab 取締役(2023年10月に就任)
・株式会社LaRa 代表取締役(2023年11月に就任)
・Brave group APAC(Thailand) Co.,Ltd. Managing Director(2023年11月に就任)
・布雷福(深圳)贸易有限公司(Brave group China) 董事長(2023年12月に就任)
前期は、社外へ「Brave groupについて発信する年」だった
―― 前回インタビューをさせていただいてから約1年が経過しました!
非常に目まぐるしい1年でしたね。
様々なイベントがあり、そして、当社グループで働くメンバーも一気に増えました。
―― 私が入社した頃は80名程の組織でしたが、前期末には150名程、2023年12月現在では250人以上の組織になりましたね。
野口さんにもお伺いしましたが、前期は新会社設立や経営統合、そして海外進出など、大きな出来事がたくさんありました。舩橋さんは振り返ってみていかがでしたでしょうか?
実は1年前の出来事をあまり覚えていなくて(笑)。
9月末に実施した全社会(※)で前期を振り返る動画を皆さんと見た際、「このイベントはこの時期だったのか」と思い出しました。
2022年10月頃に個人的に立てた2023年の目標があり、ちょうど先日振り返りましたが、7割は達成でき、3割は手をつけることができなかったという結果でした。ただ、その当時に想定していなかったことを代わりにいくつか実行しましたね。
※全社会について:Brave groupとグループ会社における前期の実績、次期の目標・取り組みを約丸1日かけて、国内外の全メンバーに共有する会議体のこと。2023年9月はオンラインでの実施となった。
―― 目標を立てられていたのですね!どのような目標か、伺ってもよろしいでしょうか?
3つほど大きな目標を立てていました。
1つ目は海外拠点の新設です。
2023年3月にはアメリカ、ヨーロッパに現地法人を設立、直近ではタイと中国に現地法人を設立しました。
私自身、海外拠点の設立を実施したことがありませんでしたので、アメリカについてはアメリカで経営経験のある林さん(Brave group USのCEO)、ヨーロッパについてはヨーロッパでの起業経験のある滝澤さん(Brave group EUのManaging Director)、タイについてはタイで経営経験のある半澤さん、堀口さん(それぞれBrave group APACのDirector)、中国については竹本さん(Brave group Chinaの総経理)と、それぞれの有識者に陣頭を指揮いただき、コーポレートグロース本部や、私の管掌するグループ経営管理本部やグループ人事本部とともに手続きを進め設立することができました。
設立手続きを通して、日本とは全く異なるそれぞれの国のカルチャー等を知ることができましたので、非常に経験になりましたね。今後それぞれの拠点でメンバーが増えていきますので、何かしらの方針がないとまずいかなと思ってます。
2つ目は経営統合で、私が特に今年注力した領域です。
2022年9月期(以下、前々期)は、株式会社バーチャルエンターテイメント、MateReal株式会社、MUGEN LIVE(And Epoch株式会社で運営)との経営統合を実行しましたが、今年は当社グループにおけるWebシステムの開発等でご協力いただいているGeek Hive株式会社、バーチャルアーティスト「HIMEHINA」を運営する株式会社LaRa、株式会社MetaLabが運営するBrave Engineの開発支援をいただいている株式会社ディーワンと経営統合をすることができました。
3つ目は、管掌部門の整備・強化です。
前期はスタジオ本部、グループ経営管理本部、グループ人事本部を管掌しており、それぞれの部門の組織強化に注力しました。
グループ経営をするうえで子会社数が増えていくことや、メンバー数の急速な増員が見込まれていましたので、その根幹となるバックオフィス部門の強化が重要と考えていました。
当社では、普通のスタートアップではあまりない経営統合や新規事業の創出を次々と行いますし、今後も行っていく見込みですので、ある程度心が強く、チャレンジ精神のあるベンチャーマインドをもったバックオフィスメンバーを採用することが必要と考えました。
あまりそういったマインドのバックオフィスの方がいないので大変でしたが、無事、組織化できましたね。
グループ経営管理本部は山﨑さんに前期初にジョインいただき、グループ人事本部は渡邉さんに前期下期の頭にジョインいただき、急激に組織化が加速したと思います。
他にも目標を立てていたのですが、非公開です(笑)。
―― シークレットですね!(笑)
また、舩橋さんは人事の管掌役員として、前期も主に当社グループの人や組織に関わるシーンが多かったかと思います。人・組織という点で、特に注力していたことを伺ってもよろしいでしょうか?
特に注力していたものとしては採用ですね。
その前提として、前期は特に社外向けに、例えばこれから当社に転職をしようとしている方や、当社を認知していない方に対する情報発信に注力した年でした。
当時、事業を拡大するために採用を強化する必要があり、なぜ採用できないのか、採用するために何が必要なのかを人事内で話しあっていた際に、「そもそも認知されていない」=「当社グループの事業やカルチャーに共感していただける人が集まらない」=「採用できない」という結論に至り、大きな課題だと認識しました。
2022年6月にMission・Vision・Valueを発信したことで、会社の大枠の方向性は外部に情報発信できていましたが、当社グループの将来性や、各社の事業を含む状況、社内のカルチャー、組織体制等、サービス以外の詳細な情報について、外部に発信できておらず、そもそも「Brave groupはどのような会社なのか」が認知されていない状況でした。
この課題を解決するべく、主に2点の取り組みを行いました。
1つ目はオウンドメディア「ぶれすと」や、採用サイトの公開です。グループ人事本部のメンバーが主導となり、オウンドメディアや採用サイトの運用を行っています。当社グループの組織や働く人、カルチャーなど、事業以外の情報を定期的に発信していくことで、当社ではどのようなメンバーが活躍しているのか、どんな方であれば当社グループで活躍いただけるのか、より明示できるようになりました。
この取り組みによって当社に興味をもっていただいた方がより深く当社のことを知れるようになったのではないかと思います。
2つ目はプレスリリースの運用です。
こちらは広報室のメンバーが主導となり、当社グループや各事業における情報を積極的に発信しています。情報を発信し続けることで、当社グループで運営している事業や成長スピードを広く知っていただけるようになったのではと思います。
これらは求職者自身にも有用な情報ですが、潜在的な求職者の方、採用エージェント等にとっても当社を認知・理解する機会になったのではないかと思います。
人や組織に関する振り返りでは、この2つの取り組みが一番大きな出来事です。
我々は常に挑戦者である
―― 特にグループ人事本部は前期のはじめでは少人数でしたが、現在では10名弱の組織になりましたね。グループ人事本部以外にも、バックオフィスに関与するチームも急速に拡大していきましたが、さきほど目標にも掲げられていたバックオフィスチームの組織拡大や増強は、以前から考えていらっしゃったのでしょうか?
はい。
2021年10月頃に「ベンチャーフェーズからグループ経営をする」ということを決めてから、グループ経営に耐えうることができるバックオフィスチームの組成が必須だと考えていました。現在では組織化が順次できてきており、彼らの強力なサポートもあり、国内の新会社や海外拠点の設立、これまでの経営統合ができたのではと思います。
当社が次々と施策を実行することでバックオフィスチームは様々な経験ができていますし、その経験を経て、一人ひとりが着実に成長しています。
今後もこのスピードは落とさずに、会社と、会社を支える人や組織も成長していけると考えています。
―― このスピードを維持したまま成長を続けることで、私自身も様々な経験ができそうです!ちなみに、この成長スピードは当初から想定していらっしゃったのでしょうか?
この成長スピードになることは以前から野口さんと話し合う中で想定はしていました。
当社グループの成長速度は、他のベンチャー企業と比較しても圧倒的に早いと思います。
おそらく、今後数年以内には会社や事業数も倍になり、そして、それらの事業を支えるメンバーも2倍、3倍、10倍と増えていく可能性は大いにあります。
そのため、人や組織が急拡大しても耐えられるように、常に先回りして組織を支える為のチームの強化や、人事施策の仕込みを続けています。
そして、我々は常に挑戦者であります。
組織の強化や人事施策の仕込み、そして、既存の事業を伸ばすことはもちろん、市場の変化を見据えながら、常に挑戦し新たな価値を生み出していきます。
その結果、事業が急成長する可能性も十分にあるため、その際は採用活動も頑張らなければなりませんね。
そのためにも、より多くの事業やカルチャーに関する情報を継続的に発信していかなければと考えています。
―― そうですね!私もよりBrave groupらしい情報を発信できるよう努めます!
そして、当社からの情報発信に活用している「ぶれすと」は立ち上げから10か月経過しましたが、情報発信をし続けた効果は実感されましたか?
はい。とても実感しています。
採用面接において、私は最終選考に近いフェーズで候補者の皆様にお会いするのですが、その際に「ぶれすと」の記事やプレスリリースをしっかりと読んで下さり、当社にご応募頂いた方が多い印象を持っています。
特に私がお会いしてきた方は、挑戦し、成長することで自己実現をしたいという意欲に溢れた方ばかりです。当社グループが掲げているPurpose・Mission・Vision・Valuesやカルチャーに共感いただくことも、私が選考で確認しているポイントの1つです。
「Brave groupらしさ」という共通概念の浸透
―― ありがとうございます!
さて、前期は「Brave groupについて発信する」年でしたが、今期はどのような挑戦をしていきますか?
今期は「カルチャー投資元年」として、Brave groupのカルチャーを当社グループで働く全てのメンバーに浸透させていきます。例えば「カルチャーデック(※)」を作成して、カルチャーの浸透・カルチャーの見える化を推進したいです。
「ぶれすと」では記事をとおして当社のカルチャー等を発信しておりましたが、Brave groupとは〇〇であるといった「Brave groupらしさ」の明文化については、今まで着手することができていませんでした。
カルチャーデックによって「ぶれすと」と併せて社内外に発信し続けることで、「Brave groupらしさ」を誰もが理解することができ、更により良いカルチャーを醸成できるのではないかと考えています。
また、これまで転職や経営統合を経て当社グループにジョインいただいた、様々な個性や感性をもったメンバーが多くいます。そういった個性豊かなメンバー全員に当社グループのカルチャーが浸透しているかというとまだまだできていませんので、今期から徐々に「Brave groupらしさ」を全員に浸透させていきたいです。
当社グループは挑戦と成長をし続けていきます。成長し続けていく中でも、当社グループの根本のカルチャーはおそらく変わることはありません。社内外に向けて常に発信し続けていくことで、価値観や意識のズレを失くし、「Brave groupらしさ」という共通の概念を当社グループで活躍するメンバー全員が持つことができると思ってます。
※カルチャーデックとは、企業や組織の文化・価値観を分かりやすく表現したものであり、メンバーが組織の文化を共有し、行動指針や方針を理解するためのツールのことを指します。
―― 「Brave groupらしさ」という概念をメンバー一人ひとりが理解することで、行動を通じて、例えば「当社グループで賞賛される行動はどのようなものか?」が理解できるようになりますね!
また、当社グループは日本だけでなく海外へも拠点を拡大していますが、海外拠点で働くメンバーに対してはいかがでしょうか?
当社グループは現在、国内に5拠点、海外に4拠点と、事業の拡大に伴ってグループ拠点数も増えています。今後もおそらく拠点が増え続けることになりますが、当社グループのカルチャーは国内外問わず、当社グループで働くメンバー全員に浸透しているべきだと考えています。育ってきた国、環境や文化によって一人ひとりの価値観は異なりますが、地理的に離れていたとしても「Brave groupらしさ」という当社グループの共通概念をそれぞれのメンバーが理解し、体現することで、一つの企業体として運営できると確信しています。
今だからこそ経験できること
―― ありがとうございます!引き続きぶれすとでも「Brave groupらしさ」を発信し続けてまいります。
さて、野口さんのインタビューにて、今期のテーマである「覚醒」についてお話しいただきましたが、当社グループで働くメンバーが「覚醒」するために期待されていることはありますか?
野口さんのインタビューでもお伝えしましたが、昨日より今日、今日より明日と、日々挑戦と成長を続ける、という意識は持っていただきたいと考えています。
日々の業務を小さなタームで振り返り、翌日の業務に活かしたり、新しい経験をすることで、昨日より今日、今日より明日を体現し、結果として覚醒ができると思っています。
それらの行動を日々意識して実践することで、メンバー一人ひとりが1年を通じて大きく成長し、結果として組織や事業、会社が成長すると考えています。
そして、当社グループの中で活躍し続ける人も、残念ながら当社グループを離れてしまう人も、「Brave groupだからこそ大きく成長できた」と胸を張って言えるように、覚醒し続けていただきたいと考えています。
―― 日々の挑戦と振り返りを繰り返すことで、結果として覚醒ができるようになる、ということですね。 ちなみに、舩橋さんご自身が挑戦する時のご思考についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
私が何かしら挑戦する時に考えていることは、「いつでも経験できるものなのか」、「その経験は得難いものかどうか」です。
私自身も大きく成長できるチャンスを逃したくありませんので、例え未経験であり、失敗をしてしまう可能性があったとしても、今しかできないなら、経験して成長できるなら、勇気を持って飛び込んでみよう、と自然に動いてしまいます。失敗の中から得られる経験値はとても大きいですし、その経験をもって、次の挑戦に進むことができると考えています。
当社グループで活躍しているメンバーにも、今だからこそ、そして当社グループだからこそ経験できることに対しては、勇気を持って取り組んでいただきたいです。
―― 急成長中の当社グループだからこそ、挑戦できることは多くありますね。
しかし、挑戦をした結果、失敗してしまうことに対してネガティブに考えられている方も、読者の中にはいらっしゃるかと思います。
当社グループでは挑戦することを賞賛するカルチャーがあります。
抜擢文化がありますし、もしその結果失敗をしたとしても、咎めるのではなく、なぜ失敗したのか、次回どのような行動をすれば成功できるのか、振り返りに重きをおくようにしています。
何かを成し遂げるには失敗を恐れずに挑戦することが重要だと考えておりますし、その結果、大きく成長できると確信しています。そして、各個人が成長することで会社全体の成長につながると思っています。
現状維持は、停滞や衰退と考えています。だからこそ、これから当社グループにジョインするメンバーには、日々挑戦すること、成長することを絶えず続けていただきたいです。
―― ありがとうございます!
それでは最後に、Brave groupへ興味を持っていただいた方にメッセージをお願いします。
先ほどもお話ししたとおり、私たちは挑戦者です。
当社グループでは自己成長したい人や、実現したいことがある人に対して、挑戦の機会を与えることで、成長し、更に活躍できる環境を準備しています。
大きな表現をすると、当社グループは夢を持っている人、未来の事業を見据えている人にとって最適な環境です。そのような大きな意志を持っている方々にジョインいただきたいと考えています。
また、私たちは先日Purposeを策定し、そしてVisionを刷新しました。
特にVisionである「時代をつくる、事業家集団へ」の、時代をつくるというのは、既存の思考に捉われず、世界に対して新しい価値やサービスを私たちの手で生み出していこうという想いが込められています。先が見えない中でも楽しみながら挑戦と成長をし続け、一緒に事業を創っていきたい方、生み出される事業の成長を支えたい方は、是非当社グループの門を叩いていただきたいです。
―― 本日はありがとうございました!
ありがとうございました。